特別支援学級児童の交流学習1(教員同士の連携)

 2021年1月に文部科学省は、「新しい時代の特別支援教育の在り方に関する有識者会議 報告」を発表しました。

以下の下線部は、上記報告書の引用です。

(特別支援学級と通常の学級の子供が共に学ぶ活動の充実)

○ 教師の専門性の向上等による特別支援学級の充実とともに、特別支援学級の児童生徒が、特別支援学級に加え、在籍する学校の通常の学級の一員としても活動するような取組が重要である。こうした観点から、子供の障害の特性や個々の学習の状況等を勘案しつつ、ホームルーム等の学級活動や給食等について、可能な限り共に行うことが必要である。また、教科学習についても、児童生徒の障害の状態等を踏まえ、共同で実施することが可能なものについては、年間指導計画等に位置付けて、年間を通じて計画的に実施することが必要である。「後略」

 報告書に書かれているように、特別支援学級と通常の学級の交流をしていく必要があります。本日は、交流学習を行うために必要な教員同士の連携についてお伝えします。

 私の勤務している自治体の小中学校には、特別支援学級が併設されています。特別支援学級の児童は、通常の学級にも自分の所属しているクラスがあります。私は特別支援学級の児童が所属している通常の学級の担任をしていますが、毎日特別支援学級の担任と情報共有をしています。ここからは情報共有している内容についてお伝えします。

①時間割の確認

 毎日、放課後に次の日の時間割を確認して交流する時間を決めます。発達障害の子どもは、予定の変更が苦手なので、間違えのないように確認します。また、児童に過度の負担にならないように交流する時間を調整します。


②学習内容について

 特別支援学級の児童が自信をもって交流できるようにするために、特別支援学級で事前学習をお願いすることがあります。計算の仕方や理科のキットの作り方を事前に学習しておいて、特別支援学級の子が通常の学級の友達に教えている姿が見られました。

 特別支援学級で使用しているプリントを提供して頂いて、通常の学級の子どもたちの支援に活用することもあります。


③子どもの様子について

 通常の学級、特別支援学級での様子を情報交換します。特に頑張っていることを伝え、通常の学級担任と特別支援学級の担任双方が児童を誉めて伸ばしていきます。児童を誉めるだけではなく、特別支援学級の連絡帳にも書いて頂き、保護者にも伝わるようにしています。


 次回は、今回の続きで特別支援学級の児童への支援についてお伝えします。お楽しみに!!

インクルーシブ教育研究室

インクルーシブ教育について研究しています。これらから少しずつページを作っていきたいと思います。

0コメント

  • 1000 / 1000