子どもは、教師の発問の工夫によって、しっかりと自分の考えをノートに書いたり、発表したりできるようになります。知識が十分ある子どもなら抽象的で曖昧な発問でも答えが分かることもありますが、クラスで支援を要する子どもたちには難しく感じます。今回は、子どもたちが答えやすい発問の仕方について紹介します。
①答えが見える発問
この発問は、特に授業の導入時に欠かせません。社会科の授業で子どもたちに昔の家の写真を見せます。この場面で「どうして今の家と昔の家は様子が違うのですか?」と理由を聞いても子どもたちは分かりません。写真を見ても分からない発問ではなく、「この写真を見て今の家と違うところはどこですか?」と発問すると、写真を見たらすぐに分けるので学習の苦手な子どもたちも考えやすくなります。
②答えが明確である発問
算数の計算のように答えが一つしかない発問をすると、自信がない子どもたちでもよく手を挙げる姿を目にします。答えが明確にできる発問は算数以外でもすることができます。筑波大学付属小学校の桂聖先生が考えられたWhich型課題です。Which型課題は、選択肢があるので、子どもはどれかに回答することができます。答えを一つにすることもできますし、複数にすることもできます。Which型課題で大切なことは、なぜその選択肢を選んだのか子どもに考えさせることです。一つでも理由をノートに書けていれば子どもの考えを読み取ることができます。Which型課題に興味のある方は、桂先生が出版されている書籍をお読みください。Which型課題は、国語だけではなく他の教科でも活用できますので、ぜひ取り入れてみてください。
多くの学校では春休みに入られたかと思います。次年度の準備に取り掛かる時期ですので、新しいクラスでぜひ取り組んでみてください。次回もお楽しみに!
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