今回は、個別の指導計画についてご紹介します。個別の教育支援計画と混同される方もいらっしゃるかと思いますが、それぞれの役割が異なります。
特別支援学級の児童生徒や通級に通う児童生徒には、個別の指導計画の作成が義務付けられています。その他の児童生徒については、義務となっていませんが、校内で取り出し指導を受けている児童は個別の指導計画の作成の対象になっていることが多いようです。その他の児童生徒も必要に応じて作成した方が望ましいですが、作成する児童生徒の線引きが曖昧で担任の先生は悩まれるでしょう。校内委員会や学年会で定期的に名前の挙がる児童生徒については、作成することをおすすめします。
個別の指導計画の一例です。※この子どもは筆者が考えた架空の人物です。
個別の指導計画の作成のポイントは以下の通りです。
①長期目標
主訴や担任、保護者、本人のニーズに合わせた目標を設定しましょう。特に本人の意欲が高い場合は、本人のニーズをできるだけ取り入れることによってやる気が上がります。
②短期目標
長期目標を達成するために、学期ごとに目標を設定します。レベルの高い目標を立てるのではなく、本人の能力に応じた目標を設定します。目標は、できるだけ具体的な姿を記入した方が、評価が簡単になります。
③個別の支援と配慮
目標を達成するために本人に合った支援をしましょう。学年が上がると個別の支援を受けることに抵抗感が出てくる子どももいますので、本人や保護者と相談しながら考えましょう。11月13日の「合理的配慮」の記事も参考にしてみてください。
④評価
目標に対してどの程度、成長したか書けるとよいでしょう。目標に到達できなかったとしても部分的にできるようになったことを書きましょう。
次回は、目標設定や個別の支援と配慮に必要なスモールステップの考え方についてお伝えします。お楽しみに!!
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