特別支援学級児童の交流学習2(児童支援)

 前回の記事に引き続き、特別支援学級児童の交流学習についてお伝えします。前回の記事では、教員同士の連携について触れました。教員同士の連携ができていないと児童への支援が十分に行うことができません。今回は支援の工夫についてご紹介します。


①交流時間や課題の設定

 特別支援学級の児童によっては、45分間通常の学級で学習することが厳しいケースもあります。そのような児童の場合は、最初は短い時間からスタートして少しずつ時間を延ばしていけるとよいでしょう。児童に見通しをもたせるために、時間で区切る方法やプリントの枚数を決めて取り組ませてみてください。最初は、通常の学級の教室環境に慣れることが必要ですので、他の児童と別のプリントをやるという方法もあります。

②授業時間以外での関わりを大事にする

 特別支援学級に在籍する児童は、人懐っこい子もいれば、人見知りの子もいます。人見知りの子は、通常の学級担任や友達との信頼関係を築いていくことが大切です。休み時間に「クラスの友達と一緒に遊ぼう。」と声をかけたり、通常学級の担任が特別支援学級の子の好きな遊びの相手をしてあげたりするとよいでしょう。特別支援学級の子が大好きな休み時間に通常の学級の担任や友達と関わることで少しずつ信頼関係が形成されるでしょう。


③個別指導

 通常の学級の担任の先生は、時間がないので厳しいかもしれませんが、私が算数の少人数指導を担当していた時には、特別支援学級に出向いて指導することがありました。通常の学級の授業に参加するために必要な学習の予習や復習をさせました。通常の学級の子どもたちがいると丁寧に指導することが厳しいですが、個別指導では特別支援学級の子のペースに合わせて指導することができました。一対一で関わることで子どもとの信頼関係も築けました。


④児童と交流する時間を決める

 前回の記事で特別支援学級の担任と次の日の交流する時間を相談しているとお伝えしましたが、児童の意向も確認して決定しています。教員側が一方的に交流する時間を決めて押し付けるのではなく、子どもが自分に合った学びの場を選択できるようにすることも大事だと考えています。自分で交流する時間を決めることで、授業に意欲的に取り組む姿が見られるようになりました。


 今回は、特別支援学級の児童への支援について述べましたが、次回は通常学級で支援が必要な子供たちの支援についてお伝えします。次回もお楽しみに!!

インクルーシブ教育研究室

インクルーシブ教育について研究しています。これらから少しずつページを作っていきたいと思います。

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